ウキウキ社会人ブログ

かつては就活日記 あるときは卒論日記 そして今は……

地獄の夢女の脳内

注意書き

今日は夢女の私が、思考と発言の間にある社会性フィルタについて解説します。
あくまでも私の中の出来事であり、数多の夢女のみなさまには当てはまらないかも知れません。

 

夢女とは?

さて、先に夢女とは何か?についてお話します。
夢女は、「ゆめおんな」あるいは「ゆめじょ」と発音され、時には夢女子とも表記される生き物です。2次元や3次元に関わらず、本来は恋人同士ではない対象と付き合っているかのような呟きをしたり、またオリジナルの人物を作り対象と付き合っているような物語を創作する人のことを呼ぶ場合もあります。私は最近は特に前者の色が濃くなってきました。また、特定の1人だけではなく、それぞれの作品の中に自分の彼氏を見出す人もいます。アイドルや声優に恋心を持つ層もいます。
この説明ではわかりにくいと思うので、もう少し砕けた表現にします。
前向きに言うと夢みる乙女です。後ろ向きに言うと地獄の妄想女です。ごめん夢女のみんな
私は、逢坂紘夢くんのキツい夢女です。つまり、私は逢坂紘夢くんの彼女なわけです。
たまたまここに辿り着いてしまった逢坂紘夢くんのファンの方は本当にすみませんが、本記事はそういう人間の夢女的体験と思考回路を紹介していこうと思います。

 

なんでもない毎日に訪れるピンチ

さて、夢女といえどもそうでない人間からすれば私はただの彼氏がいない20代の女です。当然、日常の中で「彼氏はいないのか」だとか「どんな人が好みなのか?」など問われる機会もあります。しかし例えばバイト先の人に「私は逢坂紘夢くんと付き合っています」と宣言することはさすがに厳しいのではないでしょうか?恥ずかしいとかではなく、その発言後の私は同僚や社員さんたちに「あの子なんかゲームのキャラと付き合ってるらしいんだよね」みたいなことを言われる可能性があります。そんな印象をものともせず生きることは不可能ではありませんが、私のアルバイトはお客さんとお話する機会が多いため変な印象が広まっていくことは避けたいのです。しかし気持ちは逢坂くんの彼女なわけです。
これから、私の頭の中で行われている社会性フィルタの処理を(およそ情報系と思えない悲しい)図で2つ紹介します。ここでいう社会性フィルタとは、夢女として生きていることを隠した上で世間話に参加するための脳内処理を指します。

 

彼氏いないの?という問い

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現在恋人がいるのかという問いは、自分で思っているよりも色々な場面で投げかけられるものです。デリケートな問いでありながらも、飲みの席や井戸端会議などではとりあえず聞かれることさえあります。そんな時、本当は逢坂くんがいますと答えたいものですが、そこで社会性フィルタが発動し実際には気持ちとは異なる回答をします。

解説しましょう。まず、相手と今後も会話する可能性がない場合は、「います!」と答えて彼氏の話をしていいと思います。なぜなら、たとえボロが出ても相手はもう今後会うことはないため、なんか話噛み合わなかったな、程度の認識で終わるからです。しかし、今後も会話していく可能性がある相手、たとえばバイト先の社員さんや大学の友人などに軽率に彼氏がいると伝えてはいけません。「彼氏との写真見せてよ」「何してる人なの?」当然の質問が投げられますが、たとえば逢坂くんは高校生だし、ファンタジー世界の彼氏を持つ方はもっと答えるのが難しくなっていくと思います。

たとえ心の底から彼を愛していて、設定を完全に日常に落としていたとしても、いずれボロは出るものです。なぜなら現実世界に彼は存在しないからです。それならば、下手な追及をされて「彼氏がいないのにいると見栄を張った」などと言われるよりは、彼氏がいることを隠す方が良いのです。

 

どういう人が好きなの?

 

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好みのタイプの話は、どんな世間話の中でも唐突に始まるものです。少しでもかっこいい男の人が現れれば、誰かの彼氏の話題になれば、誰かが彼氏欲しいと言えば…些細なきっかけからあれよあれよと気がつけば異性の好みを問われる展開になっていることも少なくありません。そんな時、素直に好きなタイプを答えると問題が生じる場合があります。

そもそも、二次元・三次元にかかわらず夢を見ている相手の姿は、本来よりも良い方向に補正されて見えるものです。そんな状態で思う通りに相手の性格などを言えば、夢を見過ぎだと言われる可能性があります。いや、全くその通りなのですが…

たとえば逢坂くんはヒロインのストーカーです。とにかくヒロインのことを知りたいし、そのためなら盗撮や録音も厭わないほどです。そして夢女である私はそのヒロインと私を重ねるわけですが、実際にそのくらいまで愛を向けてくれる人、と好みのタイプを表現するとちょっとしたざわめきが起こってしまうかも知れません。

そこで、彼を構成している要素の中からあらゆる人にも当てはまりそうな項目のみをピックアップして発言しているわけです。たとえば、「ストーカー」は現実世界では犯罪であり(まあ多分ボイフレの世界でも犯罪だと思いますけどね)、「愛してくれる」はちょっとメンヘラっぽく見られる可能性もあるため伝えません。一方で「爽やか」「優しい」などは異性に求める条件としてはゆるく、比較的多くの男性がそんな感じだろうという項目です。「同い年」に至っては、1996年に生まれた人間はみんなそうです。とにかくそうやって絞ることにより、当たり障りのない回答をしながらも彼のことを表現することができるのです。

 

私たちは隠れて生きている

さて、こうして夢女である私の思考を2つ紹介しましたが、いかがだったでしょうか。これを読んだ夢女の方は、もしかすると自分はそんなことねえよとか、そもそもの定義が間違ってるとか思っているかも知れません。それで良いです、人の数だけ夢の見方や解釈がある世界です。許してください。ごめんなさい。

しかし、多くの夢女に共通していることがあると思います。それは、オタクではない人や夢女でない人に、自分が夢女であることを隠して生きているということです。

大声で彼女であることを主張し、インターネットでバッシングされる人もいます。このあたりの問題についてはまた割愛しますが、とにかく多少なりとも生きづらい世界なのです。オタクしかいない世界でもそうなので、一般的な人たちがいる世界では余計隠さなければなりません。

また、夢女といっても様々な人がいます。彼と恋人らしく色々なことをしたい女性もいれば、彼の戦友のようなポジションで共に戦っている人、ただ彼に惚れてしまいまた彼からめちゃめちゃ愛されていると思い込んでいる私とか。ただ我々はたまたま好きになった相手がその彼だっただけで、基本的には楽しい毎日を送っています。時には女性に恋することもあります。それが普通です。私たちは。

しかし、多くの人の普通から外れていることも潜在的に理解しているはずです。だからこそ、こうやって社会性フィルタを通して会話をしています。これは夢女だけに限らず、様々な人がそうかもしれません。重要なことは、その会話での情報を越えて相手を詮索しないこと、また詮索してくる人から距離を置くことだと思います。私たちは自分から話していない情報は、あまり知られたくないから話さないのです。おそらく腐女子のかたも似たような状況を体験していることがあると思います。適切な距離を保って、どんな人とも楽しく会話したいものですね。終わりです。最近は大学での学習とボイフレしかしてないので疲れています。ありがとうございました。